第14話 後悔 フラン視点

アエオンで色々見て回った。

蓮と一緒に居る事が嬉しかった。

そんな時間は簡単に過ぎ去るものだ。

少し恋しいと思いながらも、その日は終わろうとした。

だが、どうしても聞きたかったことがある。

其れを聞こうと、彼に声を掛ける。

「ねえ・・・」

「ん?どった?」

返事はいつもの彼の調子だ。

少しひょうきんな感じがまたそれらしさを出しているのだろう。

呼吸を整え、深呼吸をし、いざ本題を単刀直入に問う。

「こっちで過ごしてて、どう?」

彼は凄く怪訝な顔をしていた。

其れもそのはず。此の体は元々私とは全く関係のない人のもの。

その体で私らしさを出したって分かるはずが無い。

だから、私は眼だけを向こうの世界と一致させた。

つまりは紅眼を見せた。

紅く煌くその眼を見た彼は、驚いていた。

奥ゆかしい其の紅に秘められた意図に気付いたのか、彼をそれをしてしまった。

許されざる、禁忌を。

「あんた・・・まさか、フランドール・スカーレット!?」


幻想郷には、いくつかの禁止事項・・・禁忌が存在する。

幻想郷は幻想入りしたもの達の住まう楽園のような場所。

その地を犯さんとする行為は全て禁止されているのだ。

それが、幻想郷に伝わる禁忌だ。

しかし、幻想郷の民達はそれをわざわざ口に出そうとはしない。

それは最早暗黙の了解となってるのだ。

だから誰もそれを言わない。故に新参者が事故を起こす。

それはよくある事で、だがどうとはしようとしない。

此処は、幻想郷から見れば外の世界。

そんな世界で名前を口にすれば、それは幻想入りの事実を捻じ曲げる事になる。

つまり、幻想郷に入れなくなるのだ。

永久にその世界に住まう事を強制される。

だが、彼と一緒ならそれもいいかもと・・・フランはそう思っていた。


「フラン・・・だよ。フランドール・スカーレット。久しぶり・・・で、いいのかな」

ただの自己紹介なのだが、何処か照れ臭かった。

何度目かの自己紹介だからか、目の前に居るのが密かに思いを寄せている相手だからか。

考えられる理由など溢れる様に出てくるが、実際はどうなのか自分でも分からない。

一つ確実なのは、今のこの状況はフランに取って嬉しいものであること。


そこからは全てが済し崩しに進んでいった。

突如現れた私にびっくりしていたようだが、私はあくまで笹波華凛だ。

これまでの様に、変わらない生活を送っていけば何一つ変化は無い。

彼も、何も変える必要はない。

環境も、状況も、何もかも。

そう、この世界に変化はない。強いて言うなら、笹波華凛と言う人間が消えた事だろう。


・・・彼女は幻想入りしたのだった。


幻想郷。それは幻想入りしたものの住まう楽園

そこには、妖怪妖精など、住まうものの種類は多種多様だ。

過去に一度幻想入りしたものが帰ると言う事例があったが、の手によってそれは異常を来たさなかった。

そのものは▮▮と言う。

▮▮が起こした世界変異は幻想郷を根柢から覆した。

▮▮は幻想郷の英雄の一人であり、幻想郷を救った救世主だった。

そんなある日、▮▮は突然と姿を消した。

まるで幻想入りしたかのように・・・。

幻想郷の住人であったフランも、同じように・・・。

だが、それに気づく幻想郷の住民など

いるわけないのだ。

▮が、新たなる禁忌としたから。


「誰がこんな話を信じるのだろうか・・・」

そう、口をついて出た。


後書き

はい。漣蓮視点が最終回を迎えている為消化試合真っ只中ですw

フラン視点の締め方は工夫しようかと考えているのですが、今一いいネタが出て来なくてね。

だって漣蓮視点の最終回見た人から「打ち切り漫画かっ!」って突っ込まれたんだよ?

流石に雑にし過ぎたとは思ってるけど、修正面倒だし構成考えるの疲れるし。

そんな執筆者情報へ。

テストが全て返却され、いざ順位を確認しようと前回のトップの方達に何点か聞きに行きました。

詳細な点数は絶対に言いませんが、結果から言うと学年順位6位くらいになりそうです。

前回が4位だっただけに少し残念ですね。悔しいし。

言い訳もしようと思えば出来るのですが、今回は文系の教科が滅茶苦茶足引っ張った。

そして生徒会のお仕事がまだ地味に残っていたりするのでちょっと面倒だなとw

んじゃま、一応次がフラン視点最終回の予定かもしれないので楽しみにはしなくていいです()

じゃ

よいフリーライフを。


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