生徒会。
学校に置ける最高機関の一つで生徒が主として組織する団体。
生徒全員の中から代表者を1人選出し、其の外役員で構成される我が校の生徒会。
そんなでかい組織なんか、関係無いと思ってたのに・・・。
「生徒会に入らないか?・・・だって?」
そう、今自分は其の生徒会に勧誘されている。
全寮制に等しい此のシェアルーム内での会話。
一応隔たれているとは言えカーテン一枚程度なので実質同棲の様になってしまう寮の中。
趣味でパソコンを弄っていた所、声がかかった。
曰くはコンピュータを使える人間が居ないかららしい。
何故自分なのかと疑ったが其れも其の筈。
1級取得検定数は5つを超え、其の全てがパソコンの検定である。
勿論そんな逸材を逃すわけに行かず、隙在らばと悉く勧誘してくるのだ。
まあ、それだけならよかったんだが・・・。
「・・・入らない?」
今回の勧誘者は成り行きでペアになった相方、言ノ葉 唯さんからのお誘いである。
カースト上位に位置する上に成績上位、学力優秀者に楯突けばどうなるかなんて想像しなくても理解出来る。
だからこそ、困っているのだが。
「いや、無理でしょ・・・生徒会だぜ?」
自分の事は自分が良く分かっている。
そんな言葉があるように、彼も又そう思う人の一人だった。
彼には生徒会に不向きなある大きな欠点がある。
怠け癖がある事だ。
彼自身も良く理解している此の性格は、よもや変える気はないようだ。
だからこそ其れを理由に拒絶しまくっているのだが、向こうもそうそう簡単に諦め切れないのか段々と優遇されていく。
仕事はなるべく回さない、だからパソコン系だけ引き継いで欲しい。
最終的にはそう言われた。
気の弱い彼は其処までされた上に、言ノ葉 唯からの誘いや生徒会既存メンバーからの歓迎モードに流されてそのまま入った。
そこで生徒会についての様々な説明を受けたり、一通りの自己紹介をしたりして今日は其れっきりで解散となった。
時間にして18時程度だった。
行った感じ、其処まで嫌にはなりそうにないなと思った。
既存メンバー、先輩とも気が合いそうで楽しそうだなと、最初の嫌々は何処へやら入ろうとしていた。
生徒会、か・・・。
何故か知らないが又面倒な目に会いそうだなと思った次第であった。
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